フルートを吹く前に
俺はそのへんのフラダンサーのように歩めない。
僕ちん天才の歩き方しかできない。天才だからだ。
シュッとした細い樹々に寝返り数回分の間をおく。
昨日生きてた俺ちゃんは、今日の俺と格闘するために生まれてきた。
カンニングを一度もしたことない俺は違法と合法を知りたい。
梨にとってお腹を壊すということが可能なのか、と猫が言った。
難民のように送られてくる宇宙人たち。報道しない新聞、テレビ、その他。
俺ちゃんはこの世をビッグブルーに浮かべて見てるから知ってる。
宇宙人たちの残念そうな顔は処理も追いつかない速さでシャッフルされる。
俺んちから見える灯りは切なそうな顔でこの世を軽蔑してる。
きっと宇宙人もそう思っているだろう。
きっと宇宙人もそう思っているに違いない。
示された線の前にずっと立っている宇宙人。この世が見たい。
明らかになるならば。
ええい明らかになるならば。