もうここには居られない
空き瓶一つとラーメンの器が一つ。
枯れたバケツ一つと飴玉の袋が一つ。
みんなそうなんだ、無くなっていくんだ。
消えゆく物ばかり揃えて、また消えていくのに期待する。
改めて思う、もうここには居られない、と。
一つのものが落ち着き、一つのものが過ぎ去って、
やがてまた一つのものが来る繰り返される世界。
よほど遠い場所にまで来てしまったようだ。
何に触れてもガラス細工のように感じる。
宇宙人はどこに行ったんだろう。
宇宙人は何故離れていったんだろう。
僕らは孤独というものを強く貫き、時にそのためか身を投げる。
宇宙人たちの声はもう聴こえない。そばに居ない。
果てしない距離が私たちの間にある。
せめてもの気持ちとして、僕は頭の中で大好きな曲を思い返すんだ。