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流れみずタワシのブログです。

2022-02-15から1日間の記事一覧

腰、落として

見つかるはずだった命を見つける命へ。 共通の祈り、宗教の初期、精神の発生。 五万石の神へ、命がやがて戻るところへ。 落書きのある本にやがて目覚める価値、平和へ。 混沌をすこしずらした意識で覗くもう一つの混沌。 やがて解き明かされる生命の珠玉の謎…

この機会を使って語る

チューブにつながれた少年。 彼は病院から出たことはなかった。 夜になって自由な時間ができても出ることはなかった。 彼は戦争に反対だった。 自分の命が揺れるのに対し、世間はのらりくらりとやっていく。 彼は大人になっても病院から出られないことは分か…

ずっと、この先も

山カラスの不思議な鳴き声がこだまする。 あらゆる自然の要素を取り入れ、この住宅は成り立っている。 向かうべき未来も、見るべき過去も失くしてしまった。 半日塩漬けにしたバター、口の中で混ざり合っている。 始末を求められたからって、過ちを犯しては…

とびとび、一生

遠い夕焼け、巨大なネッシーが半球の島を運んでいく。 僕らは花火だった。鋭くかしこく。 未だに響いているその音は、何センチも扉をずらしていった。 むせる、湿気た煙に廃墟を探していたその時。 いずれ皆が見つける落とし物に、さっそく飛びついた僕。 大…

ねすも

凪の夕焼けに立ち尽くす。 上半身の汗をシャツで拭い取る。 あまりに話し込んでいた気はしないな。 あまりに放置されてる駄菓子の「さくらんぼ」の文字が目に入る。 悔し涙は出たか。 敗北感はあるか。 数年前に終わったことが、たった今終わったかのように…

もうここには居られない

空き瓶一つとラーメンの器が一つ。 枯れたバケツ一つと飴玉の袋が一つ。 みんなそうなんだ、無くなっていくんだ。 消えゆく物ばかり揃えて、また消えていくのに期待する。 改めて思う、もうここには居られない、と。 一つのものが落ち着き、一つのものが過ぎ…