とまどう
勝負しなかったゆえに歩かなかった森。
堕落した蝶が行き着く先にある足止め。
モンタージュをさかさまにして見る真ん中。
カニカマが横断する寿司屋で見上げる天井。
混ぜ合わせに感激する上司と冷や汗の私。
メンマがはてなマークを激写するこの夜。
柚子と大根がおろし金の上をスライドしていく。
麺の湯切りに使われた器具が闇雲に干されていく。
惨状を知ってカメラを回し呪われてく僕ら。
ハチミツが折り重ないtできるピザに飛び跳ねるピンポン玉。
アシスタントは光の下に集まり、見事に輪になる。
手紙を書こうとした、その指は震えていた。
宇宙人と夜景を見に行こうとしてたら月日が経った。
宇宙人とは仲良くしたいが、同じ種類ではない。
見つけない僕ら。監視される僕ら。
やがては空間のない行き着く果てへ。