犬の散歩には丁度いい公園だ。ただ、広さ故にゴミが落ちてるので ペットの拾い食いなどには気を付けなくてはいけない。 そんなことを思っているともう陽がほぼ落ちていて、 空の闇に紛れて橙色に照らされた雲がポツリポツリと浮かんでいる。 公園を出ると民…

車道の一部が緑色に染まっている。何か意味があるのだろう。 少し行くと下り坂があり、神社とそのそばを流れる川が見える。 橋で川を横断するとき、川の行き先を眺めてみた。 まだどこかへ流れていくようだが、住宅が並んでいて果ては見えない。 急な坂を超…

工業地帯と海の見える公園からしばらく歩いた。 商店街をぬけ踏切を渡り切り、100円ショップが見えた。 細い路地を行く。ゴミ捨て場に大きな看板がかけられている。 子どもが描いたようなイラストがかすれて、木々の木目が見えている。 こっからは坂道の連続…

蝉の鳴く音が響く。もう夏だ。 車道には車が一台停まっている。青信号だが動く気配はない。 坂を下りてく途中に、民家と畑が見えた。この辺は 道で栽培した野菜を売り出しているところも多い。 木々で見えなかったが、大きな団地が視界に入ってきた。 白くな…

恐竜達がのどかに暮らしている。 まだ人類が生まれる前の時代だ。 だからといって地平線が見渡せるような平原や 汚れを知らない真っ青な海を想像してないか？ そう、恐竜たちは文明を作っていたのだ。 それも、人間以上に全てを脅かすものを。 東に行けば山…

「地球はサムライだった」 と言ったのはガガーリンだったろうか…。 西暦2046年、宇宙船DX-コマンダー031に搭乗している 修理工員が一名死亡した。 死因は腹上死（といっても一人でカレーを作っている最中だっという）、 遺体は宇宙葬となり、彼の好きなブッ…

スーパーマーケットは出口のない施設だ。 お客様として来たらそこには生活に欠かせない物が並んでて、 あちこち見るだけで何を買おうか迷って楽しくなる。 しかし、店員、特にレジスタッフは楽しいことが極端に少ない。 俺は長いバイトで一年間スーパーマー…

僕らは今日を生きる。 「明日はやってこないかもしれない」 僕は生きてきて、何回この言葉を考えただろう。 一体、世界中で何回この言葉が発表されただろう。 そして、それらを裏切るようにずっと明日はやってきてる。 明日こそは…、明日こそは…。 そう思う…

「こち亀」だと分かりやすいが、「第〇〇巻ぐらいの絵柄が好き」という話をよくしたことがある。また、「好きな絵柄」は昔だと天野洋一先生のようなシャープで、かつ丸みのある上手い絵が好きだったが、20代後半になってから、というよりいましろたかし先生…

タコシェに小冊子を二冊置いた後、俺はスランプに陥った。構想も下書きもできてる。しかし、ペン入れが進まない。悩みぬいた果て、俺は一つの結論に達した。実家暮らしになり貯金ができ、安定した生活が悪いのではないかと。その日から浪費してみた。楽器機…

電車での通勤が日常なので、自動販売機でよく缶コーヒーを買う。あんまりこだわりはないのだが、一度凄いまずいのにあたった。全部飲めず、掃除する人には申し訳ないと思いつつ飲みかけごと捨てた。以来、あんまり新しいのには挑戦しないようになった。あと…

整体の講座に行く準備をしてたら、中島らもの文庫本から「持って行って」と聞こえた。電車に乗ったら携帯電話の電池が切れかけてたので、早速本を開いた。『さかだち日記』という本なのだが、本当に日記みたいな調子でつらつらと書いてある。整体の講座はや…